便秘症
便秘症
便秘症とは?
本来、体外に出すべき便を十分量かつ快適に出せない状態が持続し、日常生活に支障が生じることを指します。ローマ基準という診断基準を参考に診断します。
現在20万人超の患者さんがいると言われており、近年さらに増加傾向です。
腫瘍などが原因となり大腸の形態異常による器質性便秘と、大腸の機能異常による機能性便秘に大別されます。
機能性便秘は排便回数減少型、排便困難型の2パターン存在し、それらの原因としては、食物繊維の摂取不足、排便に関わる骨盤底筋群や直腸の障害、過敏性腸症候群(IBS)、内分泌疾患、神経疾患、膠原病、精神疾患、薬物性(向精神病薬など)、加齢など多岐に渡り、原因不明(特発性)のものもあります。
便秘症の診断基準(ローマ基準)
1.「便秘症」の判断基準
以下の6項目のうち2項目以上を満たす。
a.排便の4分の1超の頻度で、強くいきむ必要がある
b.排便の4分の1超の頻度で、兎糞状態または硬便である
c.排便の4分の1超の頻度で、残便感を感じる
d.排便の4分の1超の頻度で、直腸肛門の閉塞感や排便困難感がある
e.排便の4分の1超の頻度で、用手的な排便解除が必要である
(摘便・会陰部分圧迫)
f.自発的な排便回数が、週に3回未満である
2.「慢性」の判断基準
6か月以上前から症状があり、最近3か月間は上記基準を満たしていること
便秘症の症状
硬便、腹痛、腹部膨満感、食欲低下、吐き気などの消化器症状を呈します。
硬便によりお尻がきれてしまう裂肛(切れ痔)を起こすこともあります。
便秘症の治療
① 生活習慣の改善
1日あたり20gを目安とした食物繊維の摂取、乳性品の摂取、適度な運動(1日30分以上の有酸素運動が目安)といった生活習慣の見直しが必要です。
また腹壁マッサージも有効と言われています。
② 内服治療
浸透圧性下剤(酸化マグネシウムやモビコールなど)をまず使用し、状況に応じて上皮機能変容薬(アミティーザやリンゼスなど)や胆汁酸トランスポーター阻害薬(グーフィスなど)も検討します。
短期的に刺激性下剤や浣腸も処方することがあります。
補助的に膨張性下剤、整腸剤、消化管運動機能改善薬、漢方薬も併用します。
病態に応じて適切な投薬治療を行います。
③ 原因疾患の治療
腫瘍や内科系疾患が原因の便秘の場合は原因疾患の治療を行います。
便秘症とオンライン診療
便秘症は継続的な治療が大事です。
もし、医療機関が近くになくて定期的な通院が出来ない、仕事が忙しくて通院に十分な時間を割けないという方は
当院の早朝夜間オンライン診療をご利用ください。
症状に応じた適切な治療をご提案させていただきます。
当院は処方だけではなく、生活習慣の見直しや排便方法に関するアドバイスも積極的に行っております。
皆様の御来院を心よりお待ちしております。
便秘症でお悩みのときは
「オンラインちよクリ」へ