糖尿病
糖尿病
糖尿病とは?
血糖値を下げるインスリンというホルモンの作用不足により高血糖が慢性的に続く病気のことです。
病型は大きく、
① 1型糖尿病:自己免疫疾患などが原因でインスリンを出す細胞が破壊される
② 2型糖尿病:主に遺伝的背景に生活習慣が加わり引き起こされる
に大別されます。
その他、妊娠中に診断される妊娠糖尿病も知られています。
特に問題になるのは2型糖尿病であり、わが国では推定2000万人ほどの患者さんがいると言われていますが、糖尿病患者さんのうち、4人に1人は治療を受けられていないという現状が問題視されています。
健診などで高血糖の指摘はあるも投薬治療をされていないといった理由が挙げられます。
2型糖尿病においては、運動不足や過食で引き起こされる肥満がインスリンの効きづらい体(インスリン抵抗性)を招き、高血糖状態が持続することが問題です。
高血糖状態を評価するためにHbA1cという採血項目が指標になります。
糖尿病の症状
一番怖いのは自覚症状がないままに重篤な病態へと移行するところです。
三大合併症が広く知られています。
① 網膜症:進行すると失明することも
② 腎症:進行すると血液透析に至ることも
③ 神経障害:足や指の切断に至ることも
また高血糖状態が続くことで、高血糖性昏睡(糖尿病性ケトアシドーシス/高浸透圧高血糖症候群)と呼ばれる意識障害をきたし、生命の危険を伴います。
加えて、心筋梗塞・狭心症・大動脈解離といった心血管病変、脳出血・脳梗塞といった脳血管病変、腎臓病などの致命的な病態のリスクファクターにもなります。
糖尿病の治療
① 生活習慣の改善
1日の適正な摂取カロリーを守る、ジュースや過度な甘味を控える、飽和脂肪酸を多く含む脂身の多い肉類/バター/ラード/生クリーム/インスタントラーメンなどの加工食品の摂取を控える、野菜の摂取、アルコールを控える、ダイエット、有酸素運動(1日30分が目安)といった生活習慣の見直しが必要です。
② 経口血糖降下薬(内服治療)
- インスリン分泌を促進する薬剤には
DPP4阻害薬、GLP1受容体作動薬(注射薬もあり)、SU薬、グリニド薬 - インスリンの効きづらさ(インスリン抵抗性)を改善させる薬剤には、
ビグアナイド薬、チアゾリジン薬 - 糖分の吸収や排泄を調整する薬剤には、
SGLT2阻害薬、αグルコシダーゼ阻害薬
があります。
病態に応じて適切な投薬治療を行います。
③ インスリン療法
1型糖尿病や進行した2型糖尿病は、インスリンが十分に働かないインスリン依存状態を引き起こし、インスリンの自己注射が必要になります。
投与量に関しては血糖の推移や血液データ確認し決めていきます。
⚠️ 注意⚠️
昨今、「医療痩身」や「GLP1ダイエット」といった形で美容やダイエットを目的とした医療広告が多く散見されております。
糖尿病治療薬を健常者に使うことは適応外使用であり、なにか副作用が起きた場合にも公的な給付を受けることが出来る「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となってしまいます。
副作用としても低血糖、膵炎などの重篤なものも報告されており、日本糖尿病学会、日本医師会ともに声明を出しこのような現状に警鐘を鳴らしています。
また本当に病気で苦しんでいる患者さんへの糖尿病治療薬の供給が滞ってしまうという大きな問題もあります。
健康被害の危険性もあり、皆様におかれましても十分ご注意ください。
糖尿病とオンライン診療
糖尿病は継続的な治療が大事です。
もし、医療機関が近くになくて定期的な通院が出来ない、仕事が忙しくて通院に十分な時間を割けないという方は
当院の早朝夜間オンライン診療をご利用ください。
症状に応じた適切な治療をご提案させていただきます。
当院は処方だけではなく、生活習慣の見直しやダイエットに関するアドバイスも積極的に行っております。
皆様の御来院を心よりお待ちしております。
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